スウェーデンのフラウド・ジェムスからのリシュー。特にリマスター表記はないが、音質はクリアで迫力もあってよい。多分初CD化。パブリック・フット・ザ・ローマンはケンブリッジ出身のグループで、おそらく71年頃から活動を始めたケンブリッジ大学の学生バンドが母体と思われる。本作は、73年にUKソヴリンからリリースされた唯一のアルバムで、メンバーは、ショーン・バーン、グレッグ・ノウルズ、ダグ・スモール、ワード、ジェイミー・レーンの5人編成、プロデュースはデレク・ローレンス、スリーヴ・デザンはヒプノシス。スワンプ、ブルース、プログレのゴタ混ぜというか、少しプログレ色のある楽曲やアレンジ、メロディアスさも含め、丁度いい塩梅の混ざり具合のサウンド。透明感のある2本のギターや、ハーモニー・コーラスも交えたボーカルはかなりウィッシュボーン・アッシュ的で、そこにちょっと初期イエスっぽいオルガンが絡む。全体にあまり派手さはないが、ちゃんと練られたリフや構成を上手い演奏で展開していて、英国的な煮え切らなさや寸止め感、そこはかとなく漂う湿った哀愁も心地好く、ともかくもB級の捨て難いカッコよさを放つ。スリーヴのイメージ通りのブリティッシュ然としたアンバー感も含め、ブリティッシュ・ロック愛好家なら問題なく楽しめるだろう好盤と思う。75年にバンドは解散、ノウルズ、スモール、レーンの3人はムーヴィーズを結成する。
只今在庫切れとなってしまいました。ご予約オーダー・お問い合わせ等は、問い合わせフォームからお受けいたします。入荷見込み・時期など現在の状況を改めてお知らせいたします。
輸入盤/デッドストック入荷
(Blues&Swamp/Hard,Progressive / Jewel-case CD(2011) / Flawed Gems/Sweden)