ドイツのシレーナから、14年リマスターでのリリース。キーフ・ハートリー・バンドは、元アートウッズ、ブルースブレイカーズのドラマーだったハートリーが中心となって、68年に新たにロンドンで結成されたグループで、何よりミラー・アンダーソン、ゲイリー・セインが在籍していたことでも知られていると思う。ヘムロック、ドッグ・ソルジャー、ブロークン・グラス、フェアウェザー、ユーライア・ヒープ等々多くの派生&関連バンドを持つ、ブリティッシュ・ブルース・ロックの太い幹の1つ。本作は、70年にドイツのアーヘンで行われたアーヘン野外フェスティヴァルでの、7月11日の演奏を収録した発掘ライヴ音源で、メンバーは、ハートリー、アンダーソン、セイン、デイヴ・カズウェル、ライル・ジェンキンスの5人編成、プロデュースはトム・レデッカー。サードまでの曲を中心に、かなり炸裂感のある勢いのよい演奏を展開していて、ブルース基調のハード・ロックとジャズ・ロックのミクスチュア的な様相。曲のメインとなるメロディや骨格、リフやフレーズは適度に残しつつも、わりとインプロを交えて自由に演奏していて、疾走しながらガンガン盛り上がる様は素直にカッコいい。ブラスの2人がお休みして、ハートリー、アンダーソン、セインのギター・トリオになるパートなどは、最早ほとんどブルージー・ハードと化している印象で、弾きまくるギターとノリのよいベースの絡みや、ブリティッシュ然としたアンバーな味わいも堪能出来る。全体に濃密でB級感も申し分なく、2本のブラスもハマっていて、わりと文句なしの好ライヴ盤と思う。音質も問題ない。カッコよし!。
輸入盤
(Blues&Swamp/Jazz Rock,Blues / Jewel-case CD(2014 Re-master) / Sireena/German)