UKのBGOから、10年新規リマスターでのリシュー。スリップ・ケース付で、ここではそのスリップ・ケースを載せた。ブラック・キャット・ボーンスは、デレク&スチュワートのブルックス兄弟が中心となって66年にロンドンで結成されたグループ。結成当初は、フリー結成以前のポール・コゾフやサイモン・カークも在籍していたことで知られていて、この後リーフ・ハウンドやフォガットにも派生する。本作は、70年にUKデッカ・ノヴァからリリースされた唯一のアルバムで、メンバーは、ブルックス兄弟、ロッド・プライス、ブライアン・スオート、フィル・レノワの5人編成、プロデュースはデヴィッド・ヒッチコック。邦題は確か「有刺鉄線サンドイッチ」。いかにもブリティッシュ的な、湿った重さとくぐもり感のあるブルース・ロックを展開していて、インプロでの昂揚感のある盛り上がりは素直にカッコよく、楽曲・演奏ともにブリティッシュ・ブルース・ロック然とした文句なしのサウンド。ロッドとデレクの絞り出すような泣きのギターは、ともかくもブルージーで重たい質感十分で、マイナー展開の多い楽曲も申し分のないヘヴィネスを放つ。全体に演奏はハードでもあるが、ブルース・ハードというよりはやはりヘヴィ・ブルースといった印象で、フリー・タイプのブルース・ロックが好きな人は勿論、ハード系愛好家ならまずもって楽しめるだろう大好盤と思う。この後、ブルックス兄弟はピート・フレンチと共にリーフ・ハウンドを結成、プライスはフォガットへ。カッコよし!。
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(Blues&Swamp/Heavy Blues,Psyche / Jewel-case CD(2010 Re-master) / BGO/UK)