スペインのアウト・サイダー・ミュージックから、23年新規リマスターでのリシュー。ワイルドファイアはおそらくサン・フランシスコ出身のグループで、ダニー・ジェイミソンが中心となって60年代後半に結成されている。69年以降はテキサス州オースティンを拠点に活動、オールマン・ブラザーズやZZトップ、ジョニー・ウインター等の前座も含め精力的にライヴを展開する中で、『爆音でも壊れないアンプ』設計をパット・クイルターに依頼、いわゆる「クイルター・アンプ」誕生のきっかけともなったバンドとして、テキサス&カリフォルニア両州ではそれなりに知られた存在だったようだ。本作は、71年にUSAプリモからプライヴェート・プレスの自主制作盤としてリリースされたファースト・アルバムで、オリジナルLPはけっこうなプレミアの付く著名レア・アイテム。メンバーは、ジェイミソン、ランディ・ラヴ、ドニー・マーティンのトリオ編成、再発プロデュース&ライナーはバーバラ・ライト・レイシー。概ね、わりとど真ん中のギター・トリオ編成ハード・ロックを展開していて、キラー系ギター、ファズ系ベース&シャウト・ボーカル、ドカドカ系ドラムによる演奏は炸裂感十分で素直にカッコいい。ブルース基調の楽曲と、適時インプロも交えたアンサンブルのマッチングがよく、自主制作水準は完全に超えている印象。サイケ感を担保しつつラウドに盛り上がるタイプで、ハード系愛好家ならまずもって楽しめるだろう好盤と思う。
輸入盤
(Blues Hard/Blues,Psyche / Jewel-case CD(2023 Re-master) / Out-Sider Music/Spain)