ドイツのブラック・ローズから、01年新規リマスターでのリシュー。ブーメランは、元ヴァニラ・ファッジのマーク・スタインが70年に新たに結成したグループで、ニュー・ヨークを拠点として活動していたようだ。本作は、71年にUSAのRCAからリリースされた唯一のアルバムで、メンバーは、スタイン、リチャード・ラメリズ(ex.ストライカー)、ジョー・カズミール、ジェームス・ファリッツィの4人編成。炸裂ハード・ナンバーと、サザン・ロック的レイドバック・ナンバーに大別される印象で、例えばヴァニラ・ファッジとカクタスをゴタ混ぜにしたような1,5,7曲目辺りの骨太のブルージー・ハード調の曲が、わりと文句なしのカッコよさを放つ。音が出た瞬間にズシンとくる1曲目を始めとして、スタインの達者かつ流暢なオルガン＆シャウト・ボーカルと、当時15才(または16才)という若さのラメリズの鋭角なギターの絡みは抜群で、血沸き肉踊る重厚な炸裂感を堪能出来る。スワンプ色のあるレイドバック・ナンバー群も、軽いということはなくわりと濃密で、全体に楽曲はわりとキャッチーだが、結果としてどうにも浮上出来ないB級感が漂う感じ。メインストリーム色は薄いがそれ程アングラ臭が強いわけでもなく、その辺りの塩梅は例えば初期ブルー・チアー辺りにも近似する印象。トホホなスリーヴで随分と損している感じだが、ハード・ロック愛好家なら炸裂ハード群はまずもって楽しめるだろう、要チェックの好盤と思う。カッコよし！。
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輸入盤／デッドストック入荷
(Blues Hard/Heavy Blues,Psyche,Swamp / Jewel-case CD(2001 Re-master) / Black Rose/German)
