フランスのレッド・フォックスからのリシュー。リトル・フリー・ロックは、ランカシャー州プレストン出身のグループで、ジョー・ミークのバックなどを務めていたピート・イリングワースが中心となって68年に結成されている。本作は、69年にUKトランスアトランティックからリリースされた唯一のアルバム(発掘音源を除く)で、メンバーは、イリングワース、フランク・ニューボールド、ポール・ヴァーレイ(ex.アロウズ,etc)のトリオ編成、プロデュースはエディー・サンダム。ギター・トリオ編成が基本で、例えばAm/G/F/Emといった禁じ手のベタ泣き下降コード進行を、臆面もなくストレートにやってしまうようなB級ハード・ロックを展開していて、巷ではクリームの影響下で語られることが多く、オリジナルLPはけっこうなプレミアム・アイテムとしても知られる。突然聴こえてくるメロトロンの、ぶっきらぼうな安直さ加減とミスマッチ感もかなりのものだが、全体にB級ブルージー・リフにベタ泣きメロの組み合せが多く、ハードに盛り上がるインプロがカッコいい曲もあるので、もう少しバンドとして熟れてくれば違った展開もあったのではという印象。無理に聴かなくてもいいとは思うが、演奏自体は堅実で悪くなく、当時の空気感はリアルに伝わってくる。センスB級の典型的なB級ブリティッシュ・ハードとして捨て難さもあって、ハード・ロック愛好家ならチェックしてみてもいいかも知れない。本作後も、パーカッショニストや元ベーカルーのテリー・プールなどが加わって活動を続けたようだが、作品をリリースすることなく74年に解散した。
只今在庫切れとなってしまいました。ご予約オーダー・お問い合わせ等は、問い合わせフォームからお受けいたします。入荷見込み・時期など現在の状況を改めてお知らせいたします。
輸入盤/デッドストック入荷
(Blues Hard/Blues,Progressive / Jewel-case CD(2003) / Red Fox/France)