カナダのフラッシュバック・レコードからのリシュー。特にリマスター表記はないが音質はクリアでよい。パース・カウンティ・コンスピラシーは、スパイク・ドライヴァーズ解散後にデトロイトからカナダのオンタリオ州ストラトフォードに戻ったリチャード・キーランを軸に形成されたコミューンを母体として、69年に結成されたグループ。本作は、70年にカナダのCBCラジオが制作した放送局用アルバムで、オリジナルLPは250枚プレスで一般リリースがなく、かなりのコレクターズ・アイテムとして知られる1枚。クレジット・メンバーは、キーラン、セドリック・スニス、マイケル・バトラの3人だが、常時30人程が出入りしていたコミューン・スタイルなので、他にも参加メンバーはいるかも知れない。プロデュースはデイヴ・バード。概ね、非常に雰囲気のよいアシッド・フォーク調サウンドを展開していて、ジェントリーなボーカル&ハーモニー・コーラス、しっとりしたアコギ、クリアトーンのくぐもったエレキ・ギターを軸に、適時パーカスやベース、ピアノ、木管楽器等が絡む。ドノヴァンの「ハーディ・ガーディ・マン」、ディランの「アイ・シャル・ビー・リリースト」等のカヴァーも含め、全体に淡い木漏れ日調の楽曲も落ち着いた佇まいで、耳触りの柔らかい演奏がアンバーなサイケ感に収束する。ともかくも流していてかなり心地好く、この線としては上等で正しくサイケな好盤と思う。心地好し!。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Acid Folk/SSW,Psyche,Swamp / Jewel-case CD(2018) / Flashback Records/Canada)