UKのサンビームから、未発デモや別テイク音源計8曲をボーナスで加えての、18年新規リマスター&デジパックでのリシュー。音質はまろやかで奥行きもあってよく、ドリームズ・ヴィル/メリーゴーランド盤よりボーナスが2曲多い。リンダ・パーハクスはカリフォルニア出身の女性シンガー・ソング・ライター(SSW)で、従来言われていたハワイ出身ではない。本作は、70年にUSAカップからリリースされた唯一のアルバムで、クレジット・メンバーは、リンダ、レオナルド・ローゼンマン、スティーヴ・コーン、ジョン・ニューフェルド、レーニー・プレス、ミルト・ホランド等々、プロデュースはローゼンマン。初期ジョニ・ミッチェルの瑞々しい洗練感と、ヴァシティ・バンヤンのゆるい田舎っぽさをミックスさせたような、わりと独特のアシッド・フォーク・サウンドを展開していて、ライトなエレガントさと乾いた清涼感が絶妙のバランスでよいマッチングを見せる。「チマカム・レイン」に代表される、くぐもった清楚さの声とビロードのようなハーモニー・コーラスの重なりは絶品で、アコースティック・ギター中心のバックやしっとりした楽曲とのマッチングもよく、全編に渡ってプカプカ&ポカポカの非常に心地好い浮遊感を放つ。時折聴こえるフルートや、控え目だが効果的なエレクトロニクス&リバーヴ感も含め、アシッド・フォーク系として文句なしのサウンドで、全体に漂う美しい幻想感も申し分ない。増えた2曲のボーナスは、1曲は05年のインタビュー、もう1曲は初出未発表曲でわりと涼しげなウエストコースト調のフォーク・ロック・チューン。この線としてはまずもって大好盤と思う。えらい心地好し!。
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輸入盤
(Acid Folk/Progressive,Folk,SSW / Digi-Pack CD(2018 Re-master) / Sunbeam/UK)