ドイツのグリッターハウス・レコードから、3面開き&テクスチャー・デジパックでのリリース。キャロライン・キーティングはケベック州ケベック・シティー出身の女性シンガー・ソング・ライター(SSW)で、現在はモントリオールを拠点に活動しているようだ。本作は12年にリリースされたファースト・アルバムで、クレジット・メンバーは、キャロライン、セバスチャン・チャウ、クリスティーナ・コロペッキ、ブラッド・バー、ジョシュ・ドルギン、マイルス・ピーキン、トニー・アルビノ等で、ドリュー・マラムードとキャロラインの共同プロデュース。キャロラインの、少し舌っ足らずで甘め声のボーカルと、リフやアルペジオが印象的で情感のあるピアノの弾語りを軸に、ヴァイオリン、チェロ、アコーディオン、フレンチ・ホルン、リズム隊が適時絡むスタイルで、全体の演奏はシンプルだが的を射ている。何より、つぶやきとささやきの狭間を行くボーカルのキャラクターが立っていて、このアシッド・フォーク然とした空気感とくぐもり感、センシティヴな湿った質感の心地好さは非常に申し分ない。特に5曲~8曲目辺りの流れは抜群で、中でもボーカル、ピアノ、ヴァイオリンのアンサンブルによる8曲目の美しさはちょっと絶妙。勿論他のチューン群もそれぞれに素敵で、全体にジョアンナ・ニューサムのピアノ版といった印象もあって、若さからくる瑞々しさと内省的な雰囲気が幸福なマッチングを見せる、女性アシッド・フォーカー文句なしの好盤と思う。美しい!。
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(Acid Folk/SSW,Folk / Digi-Pack CD(2012) / Glitterhouse Records/German)