USAのディ・クリスティーナからのリリース。ヴァシュティ・バニアンはニューカッスル出身の女性シンガー・ソング・ライター(SSW)で、65年にローリング・ストーンズのプロダクションからアイドル路線のシンガーとしてデビューしたが挫折、68年にボーイ・フレンドと共にミュージシャン達の巡礼コミューンに参加して、ロンドンからヘブリディーズ諸島への巡礼の旅に出る。その旅路を淡々と綴った「ジャスト・アナザー・ダイモンド・デイ」を70年にリリース後引退していたが、00年以降若いミュージシャン達によってトリビュート・コンサートなどが催されるようになって、あるコンサートにスペシャル・ゲストとして出演したことを契機に、05年に35年振りとなる本作をセカンド・アルバムとしてリリースした。メンバーは、ヴァシュティとプロデュース兼任のマックス・リヒターを軸に、曲によってレベッカ・ウッド、アダム・ピアース、ジョアンナ・ニューサム、ロバート・カービィ、ケヴィン・ベーカー等々が適時参加している。基本的に何も変わっていないというか、アコースティック&エレキ・ギター、グロッケンシュピール、ダルシマ、ハープ、オーボエ、ピアノ、ストリングス等を中心としたシンプルなバックに、ヴァシュティのくぐもり感満点のボーカルが淡く滲むように溶け込んでいく素晴らしいサウンド。この心地好さと格調の高さはちょっと尋常ではない感じで、ある種の浮世離れした別世界的なアンサンブルは、確固たる美しい世界観という印象。ともかくも、気品のよさと浮遊感、湿った英国の香り漂う大好盤と思う。本当に素晴らしい!。
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(Acid Folk/Folk,SSW,Psyche / Jewel-case CD(2005) / DiCristina/USA)