UKのワン・リトル・インディアン・レコードから、3面開きデジスリーヴでのリリース。マリー・ウォーターソンはヨークシャー州ハル出身の女性シンガーで、ノーマ・ウォーターソンと共にウォーターソン・ファミリーの中核を担ったラル・ウォーターソンの娘。07年に行われた母親ラルのトリビュート・コンサートを契機に、弟のオリヴァー・ナイトと姉弟デュオを結成して本格的な活動を開始、ノーマやマーティン・カーシー、イライザ・カーシー等と共にウォーターソン・ファミリーのメンバーとしても活動している。デヴィッド・A・ジェイコックはビッグ・アイズ等で活動するギタリストで、本作は17年にリリースされたマリーとジェイコックのデュオ名義セカンド・アルバム。ボーカルのマリーと、ギター、ボウ・ギター、チター、ピアノ等々のジェイコックを核に、エイドリアン・アトリー、エマ・スミス、ジョン・パリッシュ、キャサリン・ウィリアムス、ロメオ・ストダート、アリ・チャント等々が曲によって適時参加、プロデュースはアトリー。概ね、前作の延長線上にある、くぐもり感満点のアシッド・フォーク系サウンドを展開していて、マリーのアンバーなボーカル、ジェイコックのロイ・ハーパー的な浮遊感ギターと、ゲスト陣のスコットランド的な湿ったトラッド感の見事な融合を堪能出来る。全体に漂うギスギスした質感が、美しい響きのギターやヴァイオリンを媒介に、マリーのボーカルの優しい郷愁感に収束していて、淡々と流れていく抑えた情感がともかくも非常に心地好い。全曲オリジナルながら、トラッド的な凜とした佇まいも十分に担保されていて、前作に劣らずの文句なしの好盤と思う。素晴らしい!。
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輸入盤
(Acid Folk/Folk,SSW / Digi-Sleeve CD(2017) / One Little Indian/UK)