本人達の運営するUKのマジック・カーペット・レコードから、本作と同時期と思われる未発表曲1曲をボーナスで加えてのリシュー。05年の再プレス盤と思われる。マジック・カーペットは、本格的なシタールを学んだクレム・アルフォードが中心となって、70年代初頭にロンドンで結成されたグループで、本作は72年にUKマッシュルームからリリースされたファースト・アルバム。メンバーは、アルフォード、アリーシャ・スフィット、ケシャヴ・サゼ、ジム・モイエスの4人編成で、プロデュースはヴィク・ケアリー。エキゾティックで美しいスリーヴと、当時どのタイトルもあまり売れず、今やプレミアムの殿堂となっているマッシュルームからのリリースということもあって、内容とは関係のない所で知名度のある作品だが、シタール入のアングロ・インディアン・アシッド・フォークとして、極めて真っ当な1枚。アルフォードのきちんと訓練を受けたシタールを軸に、キラキラした音の重なりが気色好い弦楽器群のアンサンブルと、サゼの上等なタブラが呼応しながら重なり合い、時折サリー・オールドフィールドを彷佛させるアリーシャの澄んだボーカルが響き渡る。曲調はわりとパストラルで本物のラーガっぽい部分が多く、引っ掛かりは強くないが雰囲気十分で、プカプカした浮遊感がともかくも心地好い。シタール入サウンドの好サンプルで、その線が好きな人はまずもって楽しめるだろう要チェックの好盤と思う。この後、サゼはジョン・レンボーン・グループに加入。また、96年にアルフォードとアリーシャが再集結してセカンド・アルバムをリリースした。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Acid Folk/Psyche,Raga Folk / Jewel-case CD(2005) / Magic Carpet Records/UK)