UKのシーリー・コート・デジタルから、テクスチャー紙見開きデジスリーヴでのリシュー。20年新規レストア&マスター音源、300枚限定プレス、多分初CD化。アナコンダは、アルカディウムのミゲル・セルヒデスが、アルカディウム解散後の69年にロンドンで結成したユニットで、69年に自主制作でプロモ用の5曲入10インチ・アセテート盤を数枚制作したが、結局アルバムのリリースはなかった。本作は、その5曲入アセテート盤音源のLP再発盤で、オリジナルのアセテート盤は6000ポンドを超える著名コレクターズ・アイテム。メンバーは、ボーカル、ギター、ソング・ライティングのセルヒデスしかクレジットはないが、他に女性ボーカル、フルート、ヴァイオリン等が全編で入る。概ね、アングラ臭十分のアシッド・フォーク調サウンドを展開していて、12弦も適時使ったギターのストロークやアルペジオと、ハーモニー・コーラスも交えた男女ボーカルを軸に、アンバーなフルートとヴァイオリンが室内楽的アンサンブルで絡む。巷では、コウマスやフォレスト辺りへの近似で紹介されることが多いようだが、ギターとフルートの絡みや室内楽的ヴァイオリンは、むしろ初期オザンナやペリー・レオポルド辺りに通じる印象。哀愁たっぷりのもの悲しい曲調は、くぐもった音質も相俟って非常にアングラ然とした空気感に収束していて、その意味では正しくサイケで雰囲気満点。全5曲で24分程度だが、この線としては十分に水準以上の仕上がりで、ブリティッシュ・フォーク系愛好家なら問題なく楽しめるだろう好盤と思う。
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輸入盤/限定300枚プレス
(Acid Folk/Psyche,Folk,Progressive / Digi-Sleeve CD(2021 '20Restore&Master) / Seelie Court Digital/UK)