ベルギーのグランヴァから、限定ペーパースリーヴでのリリース。紙ジャケ仕様、封筒型アウターケース入で、ここではそのアウターケースを載せた。メローペは、リトアニア人女性シンガー&カンクレス奏者のアンドル・ユルゲレンデヴィチュテ、フランス人バーンスリー奏者のジャン・クリストフ・ボナフォス、ベルギー人ギタリストのベルト・コールスが中心となって結成されたグループで、12年にファースト「ナイン・デイズ」をリリース以降、おそらくベルギーを拠点に活動しているようだ。本作は、18年にリリースされたサード・アルバムで、メンバーは、前述のアンドル、ボナフォス、コールスのトリオ編成、プロデュースはレーベルのグランヴァ。リトアニアのトラッドを基本モチーフとした、アシッド・フォークまたはエクスペリメンタル・フォーク方面のサウンドを展開していて、カンクレス(リトアニアのカンテレ的撥弦楽器)とギターを軸に、適時シンセ、エレクトロニクスを絡め、抑えた情感のリトアニア語ボーカルと、アンバーなバーンスリーが淡々と漂う。リトアニアのトラッド詞に自分たちで曲を付けたとあるが、楽曲自体にもリトアニアのトラッド色が反映されていて、トラッドへの敬意が十二分に感じられる。バーンスリーのボーカルに対するカウンター的メロディが見事で、カンクレスとギターの音色も非常に心地好く、アヴィナッシュ・ヴィーララグハヴァンによる素敵なスリーヴも含め、儚く淡い内省感溢れる美しい好盤と思う。素晴らしい!。
輸入盤/デッドストック入荷
(Acid Folk/Lithuanian Trad,Psyche,Experimental / Paper-Sleeve CD(2018) / granvat/Belgium)