スペインのセルディスコからのリシュー。ヌーはマドリッド出身のグループで、72年にホセ・カルロス・モリーナが中心となって結成されたフレーザを母体として、74年にヌーに改名した。ユーロ・ロック系のガイド本では、スペインのジェスロ・タルまたはオザンナといった紹介のされかたで載っていて、記憶にある人もいるかも知れない。本作は、78年にスペインのチャパからリリースされたファースト・アルバムで、メンバーは、カルロス・モリーナ、(エドゥアルド)・ホセ・マリア・ガルシア、ジャン・フランソワ・アンドレ、ホルヘ・カルヴォ、エンリケ・バジェステロスの5人編成、プロデュースはビセンテ・ロメロ。勢いのよいハイトーン・ボーカル、飛び交うツバ吹きフルートと切り裂きヴァイオリン、1人ハード・ロック調のギター、洪水メロトロン、重たく疾走するリズム隊による演奏は、ともかくも炸裂しっぱなしでカッコよく、確かにオザンナ的なイタリアン・ヘヴィネスとジェスロ・タル的なブルージー・プログレ色が合体したような印象。変拍子の使い方はそれ程派手ではないが、楽曲・アレンジはけっこうトリッキーなタルっぽさがあって、どの曲もメーター振り切りの全開感十分で迫力満点。えげつないプログレ的泣きや派手なキメを交えたリフ&フレーズも含め、ヨレたスペイン臭はほとんど感じられず、怒濤のハイテンション&疾走ヘヴィネス・サウンドは、イタリアン・ヘヴィ・プログレやタルのハード・ロック的要素が好きな人はまずもって楽しめるのでは。全体にこれでもかといった濃密さを放っていて、畳み掛けるタイプのハード・シンフォニック系として好盤と思う。
只今在庫切れとなってしまいました。ご予約オーダー・お問い合わせ等は、問い合わせフォームからお受けいたします。入荷見込み・時期など現在の状況を改めてお知らせいたします。
輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Heavy Symphonic,Hard / Jewel-case CD(1998) / Serdisco/Spain)
Jose Carlos Molina(vo,fl,rcdr,hmca,ctna,per)
Jose Maria Garcia(el-g,ac-g,mltrn)
Jean Francois Andre(vln,vla)
Jorge Calvo(b)
Enrique Ballesteros(ds,per)
Produced by Vicente Romero
収録曲目
1.Profecia
2.Preparan
3.Algunos Musicos Fueron Nosotros
4.Cuentos De Ayer Y De Hoy
5.El Juglar
6.Paraiso De Flautas