(中古/USED CD):02年の日本スタジオ・ニルヴァナ盤/国内盤・廃盤
(状態/CONDITION):SLEEVE=A / DISC=A
本作は、アフター・ディナーや少年ナイフのプロデューサーとしても知られる、音響研究家兼ミュージシャンの宇都宮泰が、96年から大阪府河南町の神下山高貴寺に委託されて企画・開催していた、お寺境内野外ライヴ・イベントの、最終回最終日01年10月28日のライヴ・イヴェントを丸ごと収録した2枚組で、エンボス・プリント・スリーヴ、宇都宮と演奏者たちの解説文&ライナー、シリアル・ナンバー入。「開演の儀」から「終演の儀」まで、ミュージシャンの入れ替えの間や、当日土砂降りだった雨音もそのまま収録したドキュメンタリー音源的様相の内容。出演したミュージシャンは、尺八の志村禅保、シタールの南澤靖浩、龍笛の出口煌玲、磐笛の鈴木昭男の4人で、終演の言葉と音響を担当した宇都宮やスタッフの声、観客の拍手、雨音も含め、『音』は全て捧げ物として「献奏」されるというスタンス。出演者たちはセッションではなく各々独奏で、鬼気迫るものから淡々としたものまで、場所柄からスピリチュアル感十分の静謐さが滲む。宇都宮がレアメタル磁石や振動板を独自に設計・制作したという、波面制御システムを使ったスピーカー・システムによるレコーディングは、各楽器の演奏は勿論、石畳などを打つ雨音の立体的なリアルさも、非常に美しいサウンドスケープを構築。それは「演奏者と雨と私の問答でありセッション」との宇都宮の言葉通りというか、音楽としての演奏云々よりもむしろ、各楽器の音色や響きと雨音の美しさに驚かされるという意味で、音響系の好盤かも知れない。
スタジオ・ニルヴァナ盤
(Psyche/Ethnic,Progressive / Jewel-case CD(2001) / Studio Nirvana/Japan)
志村禅保(尺八)/Simura Zenpo(shakuhachi)
南澤靖浩(シタール)/Yasuhiro Minamizawa(sitar)
出口煌玲(龍笛)/Kourei Deguchi(ryuteki)
鈴木昭男(磐笛)/Akio Suzuki(stone-flute)
Produced by 宇都宮泰/Yasushi Utsunomia
収録曲目
(CD1):
1.開演の儀/Opening Ceremony
2.志村禅保 (尺八)/Simura Zenpo (Shakuhachi)
3.南澤靖浩 (シタール)/Yasuhiro Minamizawa (Sitar)
(CD2):
1.出口煌玲 (龍笛)/Kourei Deguchi (Ryuteki)
2.終演の言葉 - 宇都宮泰による-/Final Words by Yasushi Utsunomia
3.鈴木昭男 (磐笛)/Akio Suzuki(Stone Flute)
4.終演の儀/Ending