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UKのチェリー・レッド傘下のチェリー・トゥリー・レコードから、ボーナス6曲を加えてのリリース。ヤン・デュークス・デ・グレイはウェスト・ヨークシャー州リーズ出身のグループで、ソウル系コーラス・グループのバスター・サマーズ・エクスプレスに在籍していた、デレク・ノイとマイケル・ベアストウの2人によって68年に結成されている。本作は、タイトル通り76年～77年にレコーディングされていた、サード・アルバム用のオクラ入音源等をコンパイルした発掘音源集。内容は、1～15曲目までが76年～77年のヤン・デュークス・デ・グレイ(JDdeG)、16,17曲目が75年のノイズ・バンド、18,19曲目が78年のリップ・スノーター。19曲目が79年にシングルでリリースされた以外は、全曲初出未発表。クレジット・メンバーは、JDdeGがデレク・ノイ、ピーター・レマー、エディ・スペンス、フィオナ・デラー、ゲイリー・ツィッグ、マウリース・マッケルロイ、パット・ディーン、ニック・グリフィス、レイ・クーパー等々で、ノイズ・バンドとリップ・スノーターはノイ、フィオナ、マッケルロイの3人。曲によっては、フロイドのロジャー・ウォーターズがプロデュースを担当。いずれにせよ、オリジナル・メンバーはノイしか残っておらず、全てノイのペンによるナンバーで彼が中心なのだが、多少のハミ出しはあっても一応アシッド・フォークと呼べたJDdeGの前2作とは、随分と趣が異なっている印象。例えばアーサー・ブラウンやデヴィッド・ボウイー、スパークス辺りに近似する、B級感十分の70年代中期的サイケ感と、70年代末～80年代のニュー・ウェーヴを先取りしたかのような、宙吊りのストレンジなブリット・ポップ感が交叉していて、全編に渡って煮え切らない寸止め感満点。この煮え切らなさや浮遊感は、確かにブリティッシュ・サイケの系譜に違いない。
輸入盤
(Psyche/Strange,Art Rock / Jewel-case CD(2010) / Cherry Tree/UK)
Derek Noy(vo,g,kbd,bjo,bzki,mdln,b)
Peter Lemer(kbd)
Eddy Spence(kbd,sax)
Fiona Dellar(kbd,per,vo)
Gary Twigg(b)
Maurice McElroy(ds)
Nick Griffiths(b,vo)
Michael Gothard(sax)
Ray Cooper(per)
Gary Kettel(mrba)
Chris Hunter(sax)
Lydia Lisle(vo)
Pat Dean(g)
Alan Rhodes(b)
& Others
Produced by Nick Griffiths, Roger Waters
収録曲目
01.The List
02.Venus Time Trap
03.Free Flow
04.Saved By The Bell
05.Xkanitzki Avenue
06.Blue Pseud Megalomaniac's Shoes
07.Chic Silver
08.You Won't Fool Al
09.Charm School
10.Haunting Me
11.Mug Shots
12.Darker Shade Of Grey
bonus track:
13.Free Flow (alternative version)
14.Dr.Dark
15.Obscuring The View
16.Hell's Bells
17.Gourmet Man
18.Confidentially
19.Standing In A Little 'Ole
